Famm | ママユーザーコミュニティを巻き込んだコミュニケーション施策をプロデュース
CHALLENGE
OUTCOME
子供がいる女性の専用学習コミュニティ「Fammママ専用スクール」は、Webデザインや動画クリエイタースキルをはじめ、在宅ワークで活かせるスキルが最短1ヶ月で身につくオンラインスクールです。
「女性の活躍推進」という社会的な政策の下に、「女性のキャリアアップ」や「家庭と仕事の両立」といった言葉が頻繁に聞かれるようになった今日、女性をターゲットとしたリカレント教育やスキルアップを目的としたWEB学習サービスを多く目にするようになりました。
しかしながら、Fammママ専用スクールが寄り添うべきママたちは本当にそうした「キャリアアップ」や「家庭と仕事の両立」を目指している人たちなのでしょうか?
そもそもママたちにとってFammはどんな存在であるべきなのでしょうか?
ブランドの認知拡大施策を考えるに当たって、プロジェクトチームはこの問いからまず出発しました。
実際のママたち数十人のヒアリングを通して見えてきたことは、「出産、子育てを機にキャリアに対して自信を失う」女性像というのがあたかも一般化してしまっているようであっても、実はそもそも「キャリア」というものに対して自信を一度も持ったことがないような女性が大半であるということ。また同時に、母親になることが自信喪失の機会ではなく「母親になることで初めて自信を得る」ことができた女性たちも多くいるということでした。
こうしたリアルな声に耳を傾けると、「ママでもキャリアを」や、「ママでもWEBデザイナーになれる」という一方的なコミュニケーションは、そうした「キャリアに自信を持てない」ママたちにプレッシャーを重ねるだけでなく、「消極認知」ばかりが増え、最大のメディアである『ママたちのクチコミ』が生まれないものになってしまうと考えました。
そうではなく、Fammが寄り添うべきは、そもそも「キャリアに対して自信を持てない/ 具体的なイメージを持てない」多くのママたちであり、そして、そうしたママたちが、家庭としごとを分けるのではなく、なにより大切な子供や家族との時間の中で自分に合ったしごとに出会い、ますます毎日イキイキと過ごせるようになる、その一歩目を支えるということこそにFammの存在意義があると考えました。
Fammママ専用スクールには、元々Webデザインをはじめとするデジタルスキルを用いた職種に関心がなかったり、今後のキャリアに自信が持てなかったママも大勢受講しています。しかし、そういったママ達の声に耳を傾けると、毎日の料理や写真、部屋の飾り付けや子供と過ごす時間など、子育てで何気なく実践する小さなこだわりが沢山あることに気が付きました。そうした小さなこだわりは、しごとにつながる特別な財産です。一人でも多くの子供がいる女性にそのことを届け、自信と勇気を持ってほしい。そんな想いを「そのこだわりが、しごとになる。」という言葉にこめて、Fammスクール初となるブランドキャンペーンを二段階に分けて展開しました。
第一弾では、東急・二子玉川駅や東急・武蔵小杉駅を中心に計293枚に及ぶ屋外広告を展開しました。ビジュアルの制作過程では、実際のスクール生を「Famm友」という新しい名前で呼び、実際に日常の中にあるこだわりをヒアリング。集まった実際の「Famm友」の小さなこだわりや工夫を元に、10種の子育てママ「あるある」を選定し、それぞれのビジュアルを制作しました。思わずクスっとしてしまうビジュアルに乗せて、キャリアへの自信はない、やりたいこともない。だけど、日常生活で小さな“ こだわり” を沢山持っているママ達に、その“ こだわり” こそ、しごとへの第一歩というメッセージを届けました。
ブランドキャンペーン「そのこだわりが、しごとになる。」第二弾のアクションとして、“こだわり”が“しごと”になる様子を体感し、Fammママ専用スクールの在校生・卒業生と交流することができるオフライン参加型イベント、「Fammスクール オープンキャンパス」を開催しました。
オープンキャンパスの開催に先立ち、特別ドキュメンタリームービー、パンフレット、特設LPサイトも作成。
ドキュメンタリームービーでは、実際に子育てをしながらWEBデザインを学びたい4名が、1ヶ月かけてFammスクールを受講する様子を密着して撮影。
「子育て中心の生活の中で本当に“学ぶ”ということに向き合えるものなのか」、「受講前、受講後でどのような成長や心境の変化があったのか」、 「実際の授業はどんな風に行われているのか」、など、Fammを受講する等身大のママたちの姿を通して、簡単ではないけれど、日々の成長が自信に繋がっていく様子を伝えることで、キャリアに自信がなくても、子育てが大変だったとしても、自分にもできるかもしれない、という気持ちになってもらえるようメッセージを届けました。
「Fammを受講する人ってどんな人だろう?」、「オープンキャンパスで少し体験してみようかな」というオープンキャンパスへの興味を繋げるクリエイティブとして、ドキュメンタリー動画を入れたパンフレットと特設サイトも作成しました。
オープンキャンパスは5月20日(土)、21日(日)の2日間に渡って、二子玉川駅に隣接する二子玉川ライズ「ガレリア」にて行いました。
ガレリアのコンコース一面をオープンキャンパスの会場とし、事前予約だけでなく、その場で興味を持ってくれた人たちも参加できるイベントとして開催。
オープンキャンパスの会場では、子供たちの写真をFammの専属講師に上手く撮れるコツ教えてもらいながら撮影し、さらに撮影したものを実際にPCを使って合成写真に加工する、というFammの講座を通して学ことのできるスキルを体験できるコンテンツを用意。そして、この体験を教えるのは、Fammスクールの講師に加えて、実際にFammスクールを受講したことのある卒業生や在校生のママたちでした。
体験コンテンツだけでなく、会場の運営やサポートには多くのFammスクールの卒業生や在校生のママたちが参加。また、Fammを運営するTimersの社員、スタッフも総出でオープンキャンパスの企画作りから、当日の運営までを行いました。
ブランドの認知向上を目的とした普通のPRイベントであれば、イベンターが企画から実行まで全てを行ってくれるかも知れません。
しかし、Fammのこのオープンキャンパスの実現によって、単にブランドの認知向上や、新規のユーザーを増やすという目的以外にも、これまで接点のなかったFammを運営する人たちと、実際のユーザーである「Famm友」たちがつながる機会となったこと、そして彼ら・彼女らが一丸となって一から企画を作り上げたことで、Fammスクールのコミュニティをつくる第一歩に繋がったことに大きな意味があったと思います。
これまで、オンラインを通してでしか会うことができなかったFamm友に実際に会えたこと、
そんなFamm友と一緒に新しいFamm友を増やすためのイベントを作り上げたこと、
Fammスクールを経て誰かを教える位に自分が成長していることに気がつけたこと。
オープンキャンパスを通して、Famm友たちが繋がり、励まし合い、そして自信を経ていく光景は、これまでつくることができていなかったブランドコミュニティが生まれる瞬間そのものだったように思います。
一方向的なWEBの広告だけでは実現することのできなかった、ブランドに対する既存のユーザーのロイヤリティを高めながら、新しい仲間を増やしていくことが、「そのこだわりが、しごとになる。」という一連のキャンペーンを通して実現できました。
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照下 真女
ブランドキャンペーンのプロデュース及び、クライアントやパートナーと並走しながら、キャンペーンの実行に向けて予算や時間、体制をマネジメント。
田中 佳佑
ブランドキャンペーンのプランニングおよび制作におけるクリエイティブディレクションを担当。
YOPPY
OOH施策のビジュアル作成を始めとし、プロジェクト全体のアートディレクションを担当。オープンキャンパスのクリエイティブに関しては、パンフレットや企画内のコンテンツも自らデザイン。
渋谷 麻里
クリエイティブ制作、オープンキャンパス企画における進行管理をサポート。
森 由佳
クリエイティブ制作における進行管理をサポート。
藤田 卓也
Copy Writer (PARTY)浅田 政志
Photographer (浅田撮影局)谷崎 慎太郎
Video Producer/ Director (EPOCH)小田 直輝
Production (LIQUID)