まだ見ぬ原宿へ。原宿カルチャーの発信基地をプロデュース・キュレーション。

クライアント: 東急不動産
サービス: コミュニティの立ち上げ・運営支援 / ブランド開発
ソリューション: 広告/PRキャンペーン / クライアントのコミュニティ支援

CHALLENGE

原宿カルチャー育成と事業ブランディングとの融合

OUTCOME

クリエイターコミュニティの立ち上げ・拡張

2023年完成予定の大規模商業施設を核とした原宿エリア再開発を進める東急不動産。商業施設をオープンに伴い、原宿という特殊な文化とそこでの営みをスポンサリングすることで、エリアの価値と自社事業を同時に成長させる、という方針を立案。そのフラッグシッププロジェクトとして、東急不動産が所持する古民家をリノベーションし、アップカミングなクリエイターやブランドをキュレーション。発信機会を提供する原宿カルチャー発信基地「UNKNOWN HARAJUKU」を2021年1月にオープンした。これまで原宿に縁のあるクリエイターやセンセーショナルなブランドによる自由で大胆な出展を数多く開催し、原宿に集うクリエイターの活性化と、コラボレーションによるビジネス機会創出を進行している。

「カルチャー育成」と「事業促進」は共存できるか

2020年8月。2023年に控える原宿エリア・神宮前新施設の完成に伴い、原宿エリアの活性化と、クリエイターやブランドとのこれまでにないリテールモデルの実装を東急不動産より依頼されました。

カルチャー育成と事業促進。ややもすれば、都市計画によって既存のローカル・カルチャーを崩壊しかねない不動産自らが、この両者を同時達成させる。そんな非常に難儀な依頼に対して、我々は神宮前新施設からほど近い1棟の古民家に目を付けました。

神宮前新施設のオープン前に、モノ売りにとらわれない新しいストアの形をデモンストレーションする、最高にクールな「基地」をつくろう。そして、神宮前新施設のオープンではそこで生まれたカルチャーを受け継ぐことで、新たな原宿コミュニティを拡張しよう。

そう決断してから、古民家のリノベーションとネーミング、コンセプト、オープン時の自主イベント企画を一気に遂行。2021年1月、「UNKNOWN HARAJUKU」は次世代カルチャーの担い手を仲間に迎え、華やかにオープンを飾りました。

UNKNOWN HARAJUKU 外観

UNKNOWN HARAJUKU コンセプト

神宮前新施設外囲い

「アセタイズ」と「マネタイズ」

UNKNOWN HRAJUAKUでとにかく大切にしているのは、決して「マネタイズ」を目的化しないこと。「まだ見ぬ原宿」を体現するコミュニティ基地として、コンセプトに基づく気鋭のクリエイターやブランド、そしてそのファンと関係性を資産として蓄え続けることだけに注力しています。マネタイズはあくまで後から付いて来る結果。事業促進の重要な糸口として「アセタイズ」を掲げました。

2021年1月のオープンから、2023年3月までの約2年間で計5回の自主企画を開催。DAOKOやあっこゴリラ、jinmenusagiといったミュージシャンをはじめ、ペインター、フォトグラファー、パフォーマー、盆栽家など、300名以上に渡るクリエイター達に本スペースを活用いただき、オリジナルな展示やコラボレーションを生み出してきました。

2022年3月に開催した「(V)ALCHEMY LAB」では、セカンドストリートによる協賛にて開催。古着にその場で好きなアートピースをシルクスクリーンプリントし、オリジナルアイテムを持ち帰れるインタラクティブなイベントに大きな注目が集まり、10日間で約900名の体験者を生みました。

異端歓迎！クリエイター・ブランド第一主義のカルチャー基地へ

自主企画による「アセタイズ」（＝リレーション構築）を進めていくうち、次第にUNKNOWN HARAJUKUでポップアップを開催したいという依頼が増えていきました。原宿の中心地でありながら、オーセンティックな古民家を舞台に、内装、外装、灯籠、キッチンカーなど、1棟まるごとジャックできる本スペースに、センセーショナルなブランドが着目し始めたのです。

スペース提供においても、「まだ見ぬ原宿」のコンセプトが体現できているか、その基準を達成するイベントのみ待遇。これまでに、LOEWE×ジブリ（2022年1月）、BIRKENSTOCK（2022年3-7月）、COACH（2023年3月）など、高いクリエイティビティを誇るブランドによるポップアップや展示が開催されました。

UNKNOWN HARAJUKUのデモンストレーションは今日も続きます。どこまでもクリエイター・ブランドに愛と敬意を払い、「アセタイズ」にこだわり抜きながら、結果としての「マネタイズ」を見据えています。そんな姿勢を胸に、原宿カルチャー育成と事業促進の共存を加速していきたいです。

LOEWE × STUDIO GHIBLI

「ロエベ×スタジオジブリ『千と千尋の神隠し』ポップアップ2」（2022 1.7 – 1.16）