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VICTAS | 日本代表選手のウェア開発を通じた卓球メーカーのリブランディング

卓球のイメージを塗り替え、次世代が熱狂するスポーツへ。

クライアント
VICTAS
サービス
スタートアップ
ソリューション
CI/VI開発 / ブランド戦略立案 / 広告/PR施策 / 組織浸透

CHALLENGE

小売店が強く変わりづらいマーケット構造の中で、圧倒的支持を集めるブランドを作れるか。

 

OUTCOME

「I AM NEXT」をスローガンに、新世代のトッププレイヤーのための卓球ブランドを創造。これまで業界で採用されてこなかったアイデンティティ統一、全身ユニフォーム、直営店舗、独自販路などによって、圧倒的支持を集めたブランドに。


卓球ブランド「VICTAS」、卓球男子日本代表のリブランディングプロジェクト。国民が最も熱狂するスポーツにするため、イメージ変革に着手。これまで選手がプレーするためだけのアイテムにアートディレクションを導入。「I AM NEXT.」のスローガンおよびロゴを策定し、VICTASの躍進と日本代表のストーリーを重ね合わせ、新世代のためのブランドポジションを確立した。また厳選した選手起用、パッケージ、店舗、広告まで、統一したブランディングを実施することで、直販でも販売できるブランドを構築。卓球界に新風を吹かせた。


 

ブランドリニューアルの背景

VICTASは1959年設立の卓球用品の製造・販売を行う老舗メーカー、ヤマト卓球株式会社(現VICTAS株式会社)の卓球ブランドです。ブランドリニューアルを行った2017年時点では、まだ立ち上がったばかりの新規ブランドでした。

なかなか他の卓球ブランドと差別化を図れず悩んでいた当時、VICTASは2021年までの卓球男子日本代表の公式サプライヤーに採用されます。これまでのイメージからの一新を求められていた時に、NEWPEACEがVICTASのブランドパートナーとして支援を始めました。

ブランドに物語を宿す

NEWPEACEはまず、業界や企業の現状の課題やポジショニングなどを整理した上で、ブランドの価値観を言語化し、アイデンティティを明確に定め、ブランドの持つ背景を再考するところから始めます。

NEWPEACEが新しく提案したVICTASのブランドコンセプトは「今日の勝者を破り、明日の勝者になる」というもの。VICTASという名前の由来が「VICTORY+明日」であることから、VICTAS=新世代の卓球選手のためのブランドと位置付け、新しいブランドとして挑戦者を主人公にしたストーリーを描いていきました。

 

 

掲げたブランドスローガンは明日の勝者(Victor+明日)になるという意味を込めて「I AM NEXT.」。ロゴは勝者(Victor)の「V」を切り裂く逆三角形のデザインを起用し、Victor(勝者)のVを切り裂く逆三角形のロゴで、世界の予想を裏切って今日の勝者を破り、明日の勝者になるというブランドとしてのストーリーをシンプルな言葉とビジュアル表現に込めました。

 

 

 

ブランド独自の世界観を作り込む

ブランドとしてのコンセプトやスローガン、ロゴを通して確固としたストーリーを作り上げ、広告やクリエイティブに落とし込み、NEWPEACEはVICTASというブランドとしての独自の世界観を作り込んでいきました。

ブランド固有の世界観を様々な媒体で徹底的にトンマナを揃えて表現し、VICTASを他のメーカーとは一線を画した卓球ブランドとして打ち出しています。

 

VICTASのコンセプトを一冊の本にまとめたブランドブックを制作

 

 

ブランドスローガン「I AM NEXT.」を全面に打ち出したキービジュアルや動画を展開

 

世界の予想を「裏切る」挑戦者を表す斜め線が印象的な広告キャンペーンを実施

 

商品開発から顧客とのコミュニケーションまでワンストップでブランドを育成する

NEWPEACEはブランド開発を進める中で、VICTASというブランドのストーリーをさらに広めるために、卓球というスポーツの印象をも変えていくアプローチが必要だと考えていました。

そこで、ブランドの世界観を踏まえた商品開発をはじめ、コミュニケーション戦略なども含むあらゆる領域において支援することで、一気通貫の強力なブランド育成を実現しています。

 

VICTASのブランドリニューアル当時、卓球用品は選手のニーズを重視するあまり、周囲から見られることを意識して開発されていない傾向がありました。

例えば、卓球のユニフォームはどのブランドもほぼ横並びのデザインで、試合が連続しても履き替えずに済むよう黒パンツに、地味か派手な極端なデザインのシャツを組み合わせるラインナップがほとんどでした。

そこでVICTASはこれまでの卓球のユニフォームにはなかった上下ともにデザインされたセットアップのユニフォームを開発。ギアやトレーニングウェア、タオルなどトータルでデザインしました。さらにこれらの商品を卓球の日本代表の選手に使用してもらうことで、卓球用品市場に卓球というスポーツの従来のイメージ自体を塗り替えるような新世代の卓球のあり方を提起していきました。

 

 

 

開発した商品を市場に広げるために、NEWPEACEはコミュニケーションにおいてもブランドの世界観を反映した戦略的な伝え方を徹底しています。

商品パッケージではロゴと同じ斜め線を用いてVICTASの世界観が伝わるデザインを採用し、広告訴求においても一貫して「I AM NEXT.」というスローガンを使い続けました。

 

 

 

 

今後の商品開発やキャンペーン展開においても統一した世界観が伝わるようにVICTASのデザインガイドラインを整備

 

コアユーザーがブランドを広めていく

さらに日本代表を中心に若手トップ選手がVICTASの商品を使用し、遂に東京2020オリンピック卓球混合ダブルス決勝では、水谷隼・伊藤美誠ペアがVICTASのユニフォームを着用して金メダルを獲得しました。日本の選手が卓球で世界最強国である中国を打ち破ったストーリーは、まさに「I AM NEXT.」(明日の勝者になる)というVICTASのスローガンを実現したと言えます。

このような日本代表選手の偉業もあり、VICTASはブランドリニューアル後、世の中に受け入れられているブランドに進化しました。現在は卓球用品では珍しく、ECサイトで直接VICTASのアイテムを購入する指名買いが増えており、またインターハイにおけるVICTASの使用率も3割以上となっています。

VICATSの人気は日本国内に留まりません。世界有数の強豪チームである日本代表が広告塔になることで、韓国やイングランドの代表選手にもVICTASのウェアが採用されるなど、国際的な広がりを見せています。

 

イギリスの卓球選手・リアム・ピッチフォードを起用した広告

 

NEWPEACEでは、ブランドの位置づけから見直して定義し、その世界観を浸透させていくブランド戦略からクリエイティブなどのコミュニケーションまで伴走して支援することで、ブランドパートナーとして強力なブランド育成を実現しています。


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チーム

Team

NEWPEACE

  • 高木 新平

    ブランドのビジョン・世界観を刷新し、商品開発からコミュニケーションまでを統合的にディレクション。

  • 染谷 英輝

    プロジェクトの全体像を描き、予算や時間をマネジメントしながら、フロントに立つ。クライアントやパートナーを一つのチームとしてまとめ上げ長期的な関係を構築。

Partner

  • 今井 祐介

    Art Director(Dentsu)
  • 三島 邦彦

    Copy Writer(Dentsu)
  • 株式会社 電通クリエーティブX

    graphic design
  • 太陽企画 株式会社

    Movie 制作

株式会社VICTAS