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富山県 | これからの10年間を見据えた県のビジョンを策定

県内外の新たな地域プレイヤーを巻き込み、富山に変化の兆しを作り出す。「幸せ人口1000万」

クライアント
富山県
サービス
官公庁・地方自治体
ソリューション
CI/VI開発 / ブランド戦略立案 / 広告/PR施策

CHALLENGE

観光/移住戦国時代に、新たな価値を生み出す人材に選ばれる地方になれるか。

 

OUTCOME

「幸せ人口1000万」という計測可能なビジョンを定め、様々な形で発信を重ねることで、県内外の新たな地域プレイヤーを巻き込みし、共にアクションを行っていくことで、富山に変化の兆しを作り出した。


ウェルビーイングを核とした新時代の成長戦略を「幸せ人口1000万〜ウェルビーイング先進地域を目指して〜」というビジョンとして発信。関係人口を地域のKPIにすることで、県民の認識を変え、県外の関係者の巻き込む動きを加速化。またビジョン浸透のために15市町村を知事と巡るビジョンセッションを実施、県外の方々も招いた県主催のカンファレンス「しあわせる。富山」では1600名を超える方々が参加し、新たな機運を作り出した。現在はこの動きを加速させるために、半官半民の組織を立ち上げ中。


富山の新時代をつくる前代未聞のプロジェクトが始まる

富山県ではどの地方も抱えているであろう、人口減少・少子高齢化が進む中の新型コロナによる厳しい経済情勢に対して、富山ならではの勝ち筋を見出すため、2021年2月に「富山県成長戦略会議」を立ち上げました。

 

民間企業出身の新田知事のもとに富山県内や県外で活躍する専門家や起業家11名が集められ、高木もそのうちの一人として委員として就任。知事の「突き抜けた議論をお願いしたい」という呼びかけのもと、シナリオなしの自由な意見が飛び交う場で、関係者以外にもライブ配信される完全にフルオープンな会議の中で、富山県のさらなる発展に向けた成長戦略が検討されました。

 

これまでの自治体が作る総合計画や長期計画で起こりがちなのは、

①役所言葉でまとめられていて県民に伝わらない

②作るまでがゴールで認知されず浸透しない

③賛同が得られず実現する仲間いない

という状態です。

 

2021年8月には「真の幸せ」(ウェルビーイング)の向上を目指すことを核に、「富山県成長戦略中間とりまとめ」が発表されましたが、ビジョン実現のためには、戦略の肝を知事自らわかりやすいメッセージで語りかけて、県民の理解と賛同を得て、外部とのつながりを築くことが重要と考えました。

 

自らの言葉でビジョンを語る新田知事のプレゼンテーション

 

そこで我々が提案したのは、「幸せ人口1000万 〜ウェルビーイング先進地域を目指して〜」というビジョンと、ビジョンの発表をゴールとせずに、県内外を巻き込む継続的な相互コミュニケーションを創出する、「点」ではなく「線」的な展開を仕掛けるP R戦略でした。

 

 

未来を描く対話の場「富山県ビジョンセッション」 

ビジョン浸透のための第一弾の施策として、県内の仲間を集めるために知事自ら全市町村を回る「富山ビジョンセッション」を202110月からスタートしました。 

 

行政の計画を参加者に説明し、その後は参加者からの意見や質疑応答、というのがよくあるプログラムですが、この形式だと「もっとこうして欲しい」「何故こうしてくれないのか」という行政と住民の対立構造が生まれてしまうことがしばしばです。

 

ビジョンセッションでは県内の仲間集めの場という理想像から逆算し、ビジョンの共有と自分ゴト化に重きを置いたワークショップのプログラムを設計しました。

 

立山町で開催した第一回富山県ビジョンセッション

 

会場では参加者からの前向きな提案や参加者同士の対話や知事との対話が生まれ、「このような機会は今後も続けて欲しい」「自分たちが住む地域について前向きに考える人がこんなにいることが誇らしい」と言った声が次々とあがりました。

 

15市町村での開催後、富山県内ではビジョンセッションを開催した一部の地域で集まった仲間たちが自発的にセッションを開催する動きが起こり、作って終わりではない巻き込み型のPRの成果が少しずつ生まれ始めていきました。

県民の理解・参加から、さらなる県外の巻き込みへ。「しあわせる。富山

ビジョン実現に向けたさらなる展開として、富山が目指す未来に共感する企業やプレイヤーを約60名を集め、富山ならではのウェルビーイングにつながるテーマについて語り合い、新たな連携を生み出すためのカンファレンス「しあわせる。富山 」を開催しました。

 

https://seichosenryaku-toyama.com/

 

「しあわせる」というコピーはしあわせを動詞にしたもので、幸せを作っていくという意味を込めています。幸せの語源は『仕合わせ』で、『めぐり合わせ』のような意味があります。誰かと何かをめぐり合わせる、富山の地域の資源や人の魅力と外から来る人の視点を合わせることができれば、富山の良さが広がっていくという想いを込めた言葉をカンファレンスのタイトルにしました。

 

 

トークセッションの登壇者は、県内で活躍するプレーヤーの方々と各ジャンルで第一線で活躍する方々を富山にお招きし、登壇で共演するだけでなく、セッションの前後では富山を登壇者の皆で巡り、それを県内のプレーヤーの方々が案内するといったおもてなしを実施。お互いの取り組みをプレゼンテーションし合い、刺激し合うことで、たくさんの新たな繋がりが生まれました。

 

1600名の方々が参加し、「しあわせる。富山」に関して想いを書き綴ったnoteやセッションの様子を独自でまとめたグラフィックレコーディングをSNSに投稿する人たち、トークセッションに刺激された学生たちが企画した「学生版勝手にしあわせる。富山」が開催されるなど、「未来は行政や誰かが作ってくれるもの」ではなく、「自ら富山を変えるためのアクションを何か起こしたい」という人々が続々と現れました。

 

2022年10月に開催した「しあわせる。富山」

 

2022年10月に開催した「しあわせる。富山」

 

「しあわせる。富山」は、ウェルビーイング先進地域を目指すため、県内外の多様な人材の連携を生み出す場として、翌年も開催され、継続的なビジョン実現のための取り組みとなっています。

「幸せ人口1000万」を加速させるため新たな組織を立ち上げる

富山では「自分達がまちを良くしたい」「地域資源を活用して世の中にないものを生み出したい」という想いから、自らウェルビーイングを体現するプロジェクトを実践するプレーヤーが次々と生まれています。そして、これらのプロジェクトに興味を持った県外の企業やプレーヤーが次々と富山を訪れています。

この動きを加速させるため、行政と企業、県民らが連携して様々な取り組みを行う際の関係人口の窓口として、半官半民組織「一般社団法人しあわせデザイン」を2023年4月に設立しました。「幸せ人口1000万」に向けて、これからますます多くの人々を巻き込んでいきます。

 


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チーム

Team

NEWPEACE

  • 高木 新平

    Creative Director

    2021年2月より富山県成長戦略会議委員として、富山県成長戦略のPR戦略設計やクリエイティブのディレクション、ブランディング戦略プロジェクトチーム座長を務める。2023年からは富山県クリエイティブディレクターに就任。一般社団法人「しあわせデザイン」代表理事。

  • 中島 いずみ

    Producer

    佐賀県庁、PR会社の経験を活かし、富山県成長戦略のPR戦略設計や実行フェーズである「富山ビジョンセッション」、成長戦略カンファレンス「しあわせる。富山」のプロジェクトマネジメントを担当。行政と地域プレーヤーをつなぐコミュニティマネージャーを担う。

Partner

  • 羽田 純

    Art Director(ROLE)
  • 蛯谷 耕太郎 

    Planner(EverT)
  • 北日本新聞

    Project Management
  • スカイインテック

    Web・制作
  • 富山県知事政策局

    富山県成長戦略委員

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