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NEWPEACE高木 × Goodpatch土屋氏対談「なぜNEWPEACEは “コミュニティ” が必要だったのか?」【イベントレポート】

昨今「コミュニティマーケティング」などの言葉が使われる機会が増えています。企業とユーザーの関係性がかつてのマスコミュニケーションから、コミュニティを介したコミュニケーション方法に変化しています。

 

 

しかしながら、実際にビジネスで実践しようとすると、未だノウハウが確立されていないため、「何から始めたら良いかわからない」という課題にぶつかることがほとんどです。

 

NEWPEACEはこの隔たりにチャレンジしようと、2023年4月「コミュニティマネジメント」を核とするビジネスに挑戦していくことを発表しました

 

また、それに伴うウェブサイトを中心としたリブランディングを実施。そのリブランディングのパートナーとして1年以上に渡り伴走してくださったのが、CEO 土屋さん率いるGoodpatchでした。

 

今回は「なぜ、NEWPEACEはコミュニティマネジメントに注目したのか?」という話から、NEWPEACEが目指すビジョンについて、NEWPEACE 高木新平の頭の中にGoodpatch土屋尚史さんが迫っていくトークセッションの内容をお届けします。

 

スピーカー:

  • 高木 新平(NEWPEACE CEO)
  • 土屋尚史(Goodpatch CEO)

 

イベント概要はこちら

 


ブランディングの会社が、Goodpatchにリブランディングを頼んだ理由

 

高木:NEWPEACEは4月に、コミュニティマネジメントを中心に事業展開していく会社としてリニューアルを行いました。

 

そのリブランディングを相談する相手としてGoodpatchを選びました。

 

自分たち自身、いろんな企業のブランディングなどをやってる会社なんですけど、やっぱり自分たちのことを自分たちで見直して編集するってなかなかできなくて、外の目線でやってもらう必要がありました。

 

僕たちは、ビジョニングという思想を掲げてやってきたんですけど、2014年に創業以来、いろいろ広がっていて、自分たちでも事業の焦点が絞れなくなっているという課題を感じていました。どういう会社なのかしっかりさせていかないとインパクトを作っていけないのではないか、そんな時に土屋さんにお声がけさせていただきました。

 

 

土屋:GoodpatchとNEWPEACEは、厳密に言うと領域的には全然被らないですけども、でも広い意味で言うと同じクリエイティブデザインの会社ということで、もちろん意識もしていました。

 

Goodpatchもウェブサイトの刷新を上場の手前でやったんですけども、自分たちでやると、もう本当にこれはできないんですよね(笑)。デザインの会社だと、どんな会社もそうかもしれないですけども自分たちの表現をしっかりと客観的に見て見直していくということはなかなか難しい。だからこそ、NEWPEACEの悩んでいるポイントはすごくわかりました。

 

また、新平さんが悩んでいるのは企業家経営者として、ある種転換ポイントにいるというのは話をしていて思ったので、そこを解きほぐしていくこと。あとは自分の頭では分かっているけれど、言葉に出せなかったり、社員に強く言えなかったりするところをGoodpatchが後押ししていくことができればな、という風に思い引き受けました。

 

“ビジョニング” をもっとインパクトあるものにしたい

 

高木:そもそも、僕は広告代理店を辞めたけど、大企業のもう知られている商品をいかに広く売るかみたいなプロモーションじゃなくて、思想とか価値観というものをちゃんと掲げたブランドを作っていったり、そういうことを掲げるスタートアップや企業をもっと応援していくようなことをやりたいと思っていたんです。

 

これまで、NEWPEACEは “ビジョニング” ということを言ってきました。つまり、これまでのブランディングというものは、どちらかというとマス広告を中心とした、とにかく認知を上げていくようなプロモーションだった。何万台売れてます、とか、これだけお得です、とか。機能とか利便性を訴求するようなものが多かった。

 

でも、これからは、機能とか性能じゃなくて、意味や物語、文脈で人はブランドを選んだり、参加したりしていくようになっていくと思っています。

 

企業の「Why」がど真ん中にあって、それがビジョンやミッションなど同心円上に広がるような、1個のコミュニティになっていくようなコミュニケーションのあり方に全てのものはなっていくと考えて、そういう企業の物語をWhyを起点に繋げていくことを、ビジョニングとしてやってきました。

 

 

 

でも、それに実態を伴わせることはなかなか難しかったな、と。ビジョニングと言っているけれど、新しいビジョンを描くだけで終わっているな、という感じがすごいあって。

 

ビジョンに参加する人たちが増えていったり、そこに共感の輪が生まれてムーブメントになって広がっていくことで実際に社会が動いていくけれど、そこの部分がきちんとやれてなかったと。

 

もっとそこを作り出せるような会社にしていかなければいけない、という課題を持っていました。

 

「高木新平のビジョニング」を通して見えた “コミュニティ” という核

高木:NEWPEACEみたいな人的資本で、ケイパビリティビジネスをやっている場合は、それ自体が商品のパッケージみたいなもので、WEBサイトのコミュニケーションが特に重要だと思って、そこに強いGoodpatchに相談したんです。

 

でも、いきなりWEBサイトのデザインの話には行かなかった。

 

土屋さんに「まず、ちょっと新平君の人生から掘ろうよ」みたいな感じで言われて、結構深くインタビューされたんです。

 

土屋:今回NEWPEACEが新たな方向性に行くという時に、多分そこに行くようなきっかけであったりとか、高木新平の人生の中にそこに紐づくポイントが必ずあるんだろうな、というのを思っていたからです。そのポイントを探るため、起業の前、学生時代、そして小学校時代みたいなところまで掘らせてもらいました。

 

高木:普段自分がずけずけとやっていることなんですけど、される側になるとなかなか気恥ずかしいものがありましたね(笑)。

 

でも、どんどん自分の話をしていくと、自分自身が何をやりたいのかということに気づける瞬間もいくつもあって、それが今回の事業領域を拡張するヒントになりました。

 

人生を追っていくと、僕自身結構いろんなコミュニティを作ってきたな、と。

 

シェアハウスだったり、6curryだったり、自分なりにコミュニティを作って、世の中に新しい価値観を発信していったりとか、そういうことをやってきたのが自分の人生を動かしてきたなというのをすごい感じて。

 

コミュニティを作ることで社会を動かしていきたいと思ってきたし、もっと言うとNEWPEACEのやっている “ビジョニング” という仕事は、企業やブランドのビジョンを掲げて、そこに共感する人たちを集める。それはユーザーだったり、求職者だったり、そういう意味では全て実はコミュニティ作りをやっていたんじゃないかなということに気づかされて。

 

だったらこれをやっていくということが、自分たちの事業をわかりやすく説明できるようになるんじゃないかと思って、そこに舵を切っていこうと決めた瞬間がありました。

 

 

土屋:リブランディングする背景みたいなのって、綺麗なプロセスで、こういう風に進めてきました、みたいな形でよく表に出ることが多いと思うんですけど、結局やっぱりぶち当たるのは起業家としてのドロドロしたところとか、気持ちとして折り合いつかないところがあるわけですよ。

 

高木:そうですね、難しかったですね。

 

でも、やっぱり根っこに「コミュニティ」というものがあるなって気づけた時には、自分たちがやってきたことと変わらないことだなと思いましたし、さっき言ったビジョニングの実態を作る部分、”ING” を作る部分が、コミュニティを作ることに他ならないんだ、と気づけて、すごい気持ちは楽になりましたね。

 

今まで言ってきたことと角度違いのことをやろうとしているのではなく、結局今まで言ってはきたけど、やれてこなかったことを強みにした方が一点突破できるなと思いました。

新しい仕事を生み出すチャレンジの解像度をあげる

土屋:会社としての戦略を変えにいくということをどう伝えるかによって、会社としてのハレーションの度合いだとか、下手したら多くの人が辞めていく可能性もあったと思います。 どのようにストーリーをつなげて話していくか、かなり伝え方を悩んだと思うんですけど一番苦労したポイントとかありますか?

 

高木:領域が決まっても、どういうチャレンジなのかっていうのを社内のメンバーに説明するのが結構難しかったですね。アメリカなどで、「コミュニティマネージャー」という職業は結構出てきているものの、それって本当にできるの?とか、そこに対して説得力を持って語るのは結構難しいなと思いました。

 

でも、それこそGoodpatchさんが UIデザインでやってきたことだったり、ベクトルがPRプランナーという職業を作ってきたりとか、サイバーエージェントがウェブマンをやってきたりしたこととかは、新しい職業を作るというチャレンジであるし、新しい市場を作ることでもあったわけで。NEWPEACEがやるチャレンジも、そういうチャレンジなんだと。

 

土屋:Goodpatchが上場をしていく手前に、一応PMFみたいなフェーズがあったわけですけど、そのときに、Goodpatchではどんな意思決定で何をやってきたのかっていうのを、新平さんに2、3時間話しましたよね。

 

新平:さっき、新しい仕事を作ること=新しい市場を作ることだという話をしましたけど、それが生まれるときって、すごい構造的に、ダンピングされている存在があるというか、本来の価値が正当に評価されていない職業とか業界みたいなものが存在しているっていう話が面白かったです。

 

土屋:当時、僕はウェブデザイン会社のディレクターをやってたんですけども、その時代はウェブデザイナーの給料は当然上がりづらかったんですよね。しかもディレクターの方が上、デザイナーが下みたいな構造があって。

 

起業する時に、僕がやる仕事は、人が使い続けるプロダクトの上流から入ってUIのデリバリまでやる、という風に領域を定めたんです。当時のGoodpatchはデザイン会社だけども、名刺もやらないし、ウェブもやらないし、グラフィックデザインも広告もやらないと。

 

スマートフォンが普及していく中で、UI・UX領域のニーズが高まっていました。今みたいにメソッドがあったわけではないわけですが、Goodpatchは他の人たちよりその領域について知っているという自信を背景に、僕らは、UIデザイナー、UXデザイナーの価格を上げて、下げなかったんです。

 

昔、ウェブデザインのときに、WEBデザイナーの価格をガンガン下げていった人たちがいた結果、ウェブデザイナーの給料は不当に下げられてしまったんですけど、僕はGoodpatchがトップラインを上げ続けるっていう意志で、この領域のデザイナーの給料を必ず高くするという風に決めてやった結果、しっかりとデザイナーの地位が上がったんです。

 

高木:この話を聞いて、コミュニティマネージャーという新しい仕事を作るチャレンジも、このようなチャレンジをしなきゃいけないんだ、というチャレンジの質が解像度をあげて理解できましたね。

“コミュニティ” という新しい居場所づくりとNEWPEACEの使命

土屋:僕が印象的だったのは、NEWPEACEの皆さんとディスカッションしてるときに、コミュニティをやっている人たちに武器を与えたいという話です。

 

もちろん大手の会社がやるコミュニティマネジメントもそうだけども、例えば地方の居酒屋にもコミュニティが存在していて、ただ、いろんなものが可視化されていない結果、うまくコミュニティを育てていくことができないという課題を抱えている人たちがいる。そういう人たちに対しても、コミュニティの力で価値を証明したいと。

 

 

高木:それは、やっぱり自分たちで6curryみたいな飲食店をやったりとか、いろんなコミュニティを運営してきたから思ってきたことなんですよね。

 

NEWPEACEは、法人/ 個人にかかわらず、すべての人がこれから自分たちのコミュニティを持っていくようになっていくと思っています。

 

一方で、今の時代はどんな人でも複数のコミュニティに同時に参加して所属できて、それを楽しんでいく時代になっていった時に、どうやってそれぞれがコミュニティを管理していくかが重要になってくると考えています。

 

それはマーケティングで言うと、ファンマーケットとか、いろんな言われ方をしているかもしれないですが、それが必須のリテラシーというかやらなきゃいけないことになっていくんじゃないかと思いますね。

 

それをみんなができるようになっていくと、それだけコミュニティが世の中にあふれていくわけじゃないですか。いいコミュニティが生まれると、世の中に居場所があふれていく。

 

壮大にいうと、僕は21世紀の一番大きい課題は孤独だと思っているので、全ての人がいいコミュニティを立ち上げて、うまくマネージできるような世の中にしていければ、そういうものは解消していけると思うし、そういうナレッジを提供できたりする会社になっていきたいなと思います。

 

 

土屋:僕は、去年相談をもらったときに、高木新平及びNEWPEACEがそのままでも企業として存在することはできるかもしれない。けど、もしかしたら大クラッシュする可能性すらあるようなチャレンジに対して、それでもそっちをやりたいといって、意思決定したことが素晴らしいなと思って、ぜひ手伝いたいという気持ちでやってきました。

 

これからもNEWPEACEの非連続な成長を楽しみにしています。

 

 

文責:TERUME

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